水道方式について



タイルを見て触れて、五感で楽しく体感しながら、数が持つ「量」を学びます。数という抽象と、具体物を結ぶのが、半具体物のタイルです。数の入門から、かけ算・わり算、小数、分数までタイル操作をして量を体得します。また、速さ・密度・濃度といった目に見えない「単位当たり量」からは、タイル操作で得たイメージを基にタイル図を書いて学びを積み上げていきます。子どもたちに分かりやすい教具を用意し、算数ゲーム、工作など、実体験に基づく楽しい学びを実践しています。

ひとり一人のニーズに沿って学習を組み立てます。

水道方式は、1958年 東京工業大学教授の遠山啓氏を中心とする研究グループが考え出した理論で、膨大な計算量を型分けし、計算指導の理論体系を示したものです。現在も、数学教育協議会をはじめ、多くの人たちが研究実践を行っており、SUIDO・METHODという名前で国際的にも評価を得ています。

その特徴は、

  1. 量に基づく   集合数を数の基本にすえて指導します。
  2. タイルを使う  量に基づき数を捉える時、タイルが数と具体物の仲立ちとな        ります。
  3. 筆算を重視する 横書きの暗算重視ではなく、各位ごとに足す縦書きを重視し        ます。
  4. 分析と総合   3ケタたす3ケタのたし算だけでも81万題。すべての計算問題        を型分けし、典型的な型を解けるようにすれば、すべてが解        けることになります。

 この原則に沿いながら、算数・数学のあらゆる分野にわたり絶えざる実践と研究を重ね、すべての子どもたちに分かって質の高いさんすう・数学教育を目指しています。


タイルの特徴


 

量に基づいて数を捉えるとき、その仲立となるのがタイルです。タイルは数の概念を視覚的に捉えることを可能にします。算数の入門期に最も重要なのは算用数字の仕組みを理解することです。算用数字は、十進法と位取りから成り立っています。 タイルは正方形ですから、1を10個つなぐと、1本の連結した長い棒になり、更にそれを10本つなぐと、1枚の広い正方形となります。

 

このように、タイルは10・100・・・を1束としてとらえられ、量を明確に表現できる優れた教具なのです。子どもたちは、このタイルを手で操作しながら量のイメージを容易につかめるようになります。


「さんすうのおうち」


十進位取記数法を指導するための教具です。